「歯科助手は医療系だから時給が高い!」という声もあれば、「歯科助手の給与は安くて生活できない」というネガティブな声もある歯科助手の給与事情。
歯科助手として働いてみると、覚えることやストレスが多く「こんな給与じゃやっていけない」というのが本音でしょう。
しかし、気になるのは果たして「歯科助手の給与は本当に安いのか」ということ。
そこで今回は、歯科助手の給与・年収について、事務職などの転職で人気な職種と比較してみました。また、今より給与をアップする方法や職場選びのポイントも合わせてご紹介します。
歯科助手の給与・年収ってどのくらい?
歯科助手の給与・年収について
歯科助手が実際にどのくらいの給与をもらっているのかご存知ですか?
まずは、歯科助手の平均給与や平均年収についてご紹介します。
正社員 | アルバイト・パート | 派遣社員 |
平均年収 323万円 | 平均時給 1076円 | 平均時給 1275円 |
平均月収 約23万円 | 平均月収 約19万円 | 平均月収 約22万円 |
参考:歯科助手の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ) – 求人ボックス
勤務先や地域によってことなりますが、正社員で約月収23万。歯科助手が感じる多忙さや、有給の取りにくさなどの労働環境から考えると、給与が安いと感じる方も多いと思います。
また、あなたが転職を検討中なら、今の職場が平均給与と比較して多いかどうかを基準にすると考えやすいです。
職場・転職で人気な職種ごとに給与の差はある?
続いて、歯科助手の職場や転職で人気な職種による給与の違いを正社員の月給や年収でみていきましょう。
まずは、歯科助手の職場による給与の違いです。
一般歯科の歯科助手
一般歯科の歯科助手で求人を確認したところ、月給19万円~23万円 の求人が多いようです。
年代別の年収を調べると20代後半で304万円、30代前半で325万円、30代後半が328万円と年齢が上がってもあまり変わらない傾向があります。
審美歯科の歯科助手
ホワイトニングやインプラントなどの審美歯科に特化した歯科医院の求人を調べると、月給21万から25万円の求人が多いです。一般歯科に比べると若干給与が高い印象があります。
訪問歯科の歯科助手
通院が難しい方の自宅や施設などに訪問して歯科治療や口腔ケアを行う訪問歯科の歯科助手。求人をみると月給25〜30万円の求人が多く、歯科助手の中では高水準の給与といえます。
しかし、訪問歯科は、医師の補助が主な業務になるため、未経験では難しい仕事です。経験がある方はキャリアアップとして訪問歯科を検討しても良いでしょう。
歯科衛生士
歯科助手の身近にいる歯科衛生士。歯科衛生士の平均給与についてご存知ですか?
歯科衛生士の平均年収は369万円。月収は約26万円です。業務内容の違いはあれど、歯科助手も同じくらい忙しいのに40万も年収が違うと不満が出てしまいますよね。
次は、歯科助手からの転職で人気な「医療事務」「一般事務」「販売員」の平均年収についてみていきましょう。
医療事務
歯科助手からの転職で人気な医療事務。医療系で安定していることや、レセプトなど歯科助手の経験を活かしやすいと転職する方が多いです。
医療事務の平均年収は313万円、月収は約22万円になります。歯科助手より若干給料は下がりますが、歯科助手と異なり医師の補助で治療に立ち会うことはありません。治療中の血や匂いなどが苦手な方におすすめです。
一般事務
医療系から離れて、一般の事務職に転職する方もとても多いです。事務職には営業事務や経理事務など種類がありますが、ここでは未経験からでも始めやすい一般事務の給与をご紹介します。
一般事務の平均年収は318万円、月収にすると約22万円です。歯科助手と比べると少し下がりますが、勤続年数による昇給が歯科助手より期待できる企業が多いです。
また、福利厚生についても歯科医院より充実している傾向があるので、長い目でみると収入面や働きやすさが改善できることもあります。
販売・接客業
歯科助手のコミュニケーション能力を活かして、販売・接客業に転職する方もいます。
販売・接客業の平均年収は344万円、月収は約25万円です。歯科助手に比べて収入が高い傾向があります。
未経験でも採用されやすく、人と関わることが好きな方に向いているお仕事です。
しかし、シフト制によって不規則な勤務形態になる場合もあるので歯科助手と生活リズムが違うことに注意しましょう。
今の給与に満足してる?
国税庁によると、女性の平均年収は293万円。歯科助手の平均年収は323万円なので、数字だけでみると「歯科助手は給料が良い」という見方ができます。
しかし、「覚えることの多さ」「仕事の忙しさ」「休みの取りにくさ」「治療を補助する責任の重さなど」を考えると、歯科助手の仕事に見合う給与が得られないと思っても仕方ありません。
実際、歯科助手が転職したい理由には常に「給与の不満」が上位に上がります。
収入アップを目指して転職を検討するのは何も珍しいことではないのです。
歯科助手が給与をアップするには?
歯科助手が収入アップするにはどのような方法があるのでしょうか。
民間資格を取る
歯科助手として収入アップを目指す場合、民間資格を取ることで基本給をアップさせられる可能性があります。
歯科助手は特に資格が必要ではありませんが、民間の資格がいくつかあるのはご存知ですか?例えば、日本歯科医師会の「歯科助手資格認定制度」や全国医療福祉教育協会「歯科助手専門員」などの民間資格があります。
これらの資格をとっておくと、より高度なスキルを持っている証明になるため、今の職場で手当がつく場合や、転職する際に採用されやすくなるケースもあります。
今よりも給与や待遇が良い職場に転職
実は収入アップを目指すなら、転職するのが1番早い方法です。
歯科助手から今よりも給与や待遇が良い他の歯科医院に転職するのもいいですし、他の職種にチャレンジするのも良いでしょう。
転職すると給与が下がると思われがちですが、きちんと自分の経験やスキルを活かせる職場を選べば、収入アップは十分可能です。
次の章では、給与面で満足できる職場選びのポイントをご紹介します。
給与面で満足できる職場選びのポイントは?
転職で収入アップを目指す場合、以下のポイントがあります。
- 歯科助手のスキルを活かして活躍できるかチェックする
- 歯科助手からの転職に強い転職サービスを利用する
それぞれみていきましょう。
歯科助手のスキルを活かして活躍できるかチェックする
他の歯科医院に転職する場合は、今までの経験がきちんと活かせるか業務範囲をきちんと確認しましょう。なぜなら、実は歯科医院によって歯科助手に任せている業務が違う場合があるからです。
例えば、今まで受付と会計だけを担当していた場合は、医師の補助に入る歯科医院に転職すると経験がなく、収入アップは難しいでしょう。
経験とスキルと評価し、今より良い条件を提示してくれる歯科医院を選ぶことをおすすめします。
歯科助手から異業種に転職する場合は、歯科助手の経験で得た事務作業のスキルやコミュニケーション能力を活かしやすい職場を選びましょう。
例えば、事務職に転職したい場合、歯科助手も事務作業が多いため経験者として採用される可能性もあります。
未経験者と経験者では、基本給に差があることが多いので、少しでも基本給が高くなる職種を選ぶのが収入アップのコツです。
歯科助手からの転職に強い転職サービスを利用する
職場選びが重要なのは説明しましたが、自分で求人を探して「自分のスキルを活かせる仕事なのか」「給与を下げることなく転職できるのか」などを判断するのは正直難しいと感じませんか?
そこで、歯科助手から転職するなら転職サービスを利用しない手はありません。
転職エージェントなどの転職サービスでは、あなた担当の転職アドバイザーが、経験やスキルを活かせる仕事や、あなたにぴったりの求人を紹介してくれます。
さらに、履歴書の書き方や面接のアドバイスなど、転職者に嬉しいサポートが充実。
サポートの中には、給与の交渉も含まれており、給与を下げることなく転職することも可能です。
歯科助手から転職したいなら、転職サービスを上手に使って転職活動を有利に進めることをおすすめします。